別れと出会いの季節
学校を卒業する人、転職する人。
たくさんの人が別れを告げて、また新しい人と出会う季節がやってきますね。
”一期一会”という言葉をよく耳にしますが、本当にその通りだと年を重ねるたびに思います。
私が学生時代の頃。優しく、時には厳しく指導をしてくれた先生がいました。三月の卒業式、また遊びに来てよと、先生は笑顔で送り出してくれました。
数年後、先生は病気を患い、帰らぬ人となりました。
「いつかまた会える」。
そう信じていた人の突然の訃報に驚き、もっと話していればよかったと、しばらく心の中にぽっかりと穴が開いたような気持ちになってしまいました。
社会人になったばかりで、学校から離れていた場所に住んでいた私はお葬式にも行けず、もう会うことはできないのだと、少しずつ現実を受け入れていきました。
けれどそれと同時期に、友人からのうれしい報告が。
それは、無事に出産することができたよというメッセージ。お母さんの腕に抱かれ眠る赤ちゃん。送られてきた写真を見ながら、元気に、幸せに生きてほしいと心から願いました。
いつどのタイミングでどんな人と出会えるか、別れることになるのかはわかりません。出会う人みんな平等に接することはできないかもしれないけれど。
ありきたりでもいい。きっと、伝えることがいちばん大事だから。
「いつもありがとう。これからも頑張ろうね」
なかなか言葉にできない私は、プレゼントと一緒に一言添えて。
長い人生だからこそ、一つひとつの出会いを大切にして生きていきたいです。